
どうもです。くゆきです。
今回のテーマは「2馬力ゴムボートのロッドホルダーとフラッグホルダーの自作」について紹介したいと思います。
自作をすると経費だけではなく、艤装の幅も広がるのでおススメです!



難しいのは嫌よ?
電動工具もないよ?
それでも大丈夫?



初心者にも簡単な手順で自作は可能だから大丈夫だよ。
ゴムボート用ロッドホルダーの選択肢そのメリットとデメリット
最初にゴムボートにしてもFRPボートにしても言える事ですが、広さが正義!これに勝るものはございません。
私も以前といいますか、デビューした時は考えなしにメイホウさんのタックルボックスにロッドホルダーをセットしていました。
チャーターや乗合船では問題はないかもしれませんが、これが限られたスペースしかないゴムボートでは使い勝手が非常に悪く、考え抜いた末に自作へと着手しました。
まず考えられる選択肢は3つあります。
①メイホウさんのタックルボックスにロッドホルダー
②BMOジャパンさんの3連ロッドホルダー
③自作のオリジナルロッドホルダー
それでは順に説明をしていきたいと思います。
ボート釣りではロッドホルダーとフラッグホルダーは必須アイテムなので、一つの参考となれば幸いです。
メイホウさんのタックルボックスにロッドホルダー
これは説明するまでもありませんね。
釣具店や釣り場で必ず目にする大人気商品です。
タックルボックスに別売りのロッドホルダーなどのアクセサリーをセットし、自分好みにカスタマイズできる画期的な商品です。
もちろん私も所持していますし、日頃から重宝しています。
オフショアでもショアでも使えるので、いちいち買い替える必要がない点では非常に優れたメリットとなります。
また最大で4本のロッドを船内に持ち込めるのも素晴らしいですね。
キャスティング用、ジギング用、タイラバ用。
この3種類を基準としますが、更に秋にはエギングシーズンの到来もあります。
日頃使用しないエギング用のタックル、でも気にせず積めるのは非常にありがたいですね。
メリットだけ見ればメイホウさん一択になりますが、デメリットが非常に大きくなるのも確かです。
冒頭にも少し触れましたが、ロッドホルダーとして使用するのは非常に邪魔な存在になります。
ロッドホルダーとして使用した事により、タックルボックスの奥はデッドスペースになる
もちろん艤装方法やクーラーボックスのサイズよっては、その限りではありません。
ですが、大型のクーラーボックスを持ち込むとして、その手前にロッドホルダーがあるとどうでしょうか?
釣れたお魚のサイズによっては仕舞うのも一苦労すると思います。
またキャスティングをする時も同じです。
近くにロッドがあればあるほど、ロッド同士が接触して破損へとつながります。
つまり無暗にデッドスペースを増やしているにすぎません。
それはゴムボートの魅力を半減する要因にもつながりますので、私個人としてはあまりおススメする事はできません。
ですが、仕掛けの変更時をする際に仮置き用として1つあると便利な時もあります。
BMOジャパンさんの3連ロッドホルダー
これもまた有名な商品ですね。
ネット検索すれば必ず目に留まるロッドホルダーだと思います。
この商品はゴムボートのラバーベースにセットするタイプとなります。
メーカー物なので自作品とは違い、テストを重ねているため耐久性能は折り紙つきです。
自作品は自身の設計と耐久テストを兼ね備えているので、耐久値は完全に未知となり、海上で破損でもしようものなら釣りどころではありません。
その点は非常に安心できます。
ただラバーベースの位置によっては、キャスティングが非常に困難になります。
仮にラバーベースをキャスト時に邪魔にならない位置、奥側に設置したと仮定します。
それはそれでロッドの取り換えにいちいち体を乗り出す必要が出るので、それもまた苦労が考えられます。
そのためジギング等のバーチカルな釣りには強いかもしれませんが、キャスティングも視野に入れる場合はデメリットが目立ちます。
私の意見ではありますが、青物にしてもエギングにしても、キャスティングを視野に入れている場合はススメはできません。
自作のオリジナルロッドホルダー
上記で上げた二点のデメリットを生かし、「邪魔にならない」と「手返し」そして「広さの追求」そのいいとこ取りのロッドホルダーを考えました。
自作費用ですが、大まかに4,000円~5,000円ほどで自作は可能です。
主な材料は市販の単発ロッドホルダーと木材、固定する釘だけです。
単発ロッドホルダーを塩ビパイプだと費用を更に抑えられますが、専用の工具が必要になりますので、工具を今後使用する目的がない場合は市販の単発ロッドホルダーを検討して下さい。
次にデッドスペースについて少しお話をしたいと思います。
2馬力ボートには一か所だけデッドスペースが存在します。
それは船外機を取り付ける船尾です。
この位置だけは船外機やドーリーがあるので、ジギングはもちろんキャスティングも現実的に無理です。
つまりデッドスペースに全てを押し込めば、船内を広く使える事にもつながります。
つまりどれがいいの?
どのように艤装し、どのような釣りをメインに考えているのかで大きく変わりますが、船内が広くなればなるほど良いと私は考えております。
図で説明をした方が分かりやすいので、下記を参考にして下さい。


前提として船外機のハンドルを延長しない、付属の腰掛板を船外機側にセットするとします。
自作ロッドホルダーをAとし、ラバーベースの位置BにBMOさんの正規品、タックルボックスをCとします。
仮にゴムボート右側にナブラが発生したとします。
Bの位置にロッドホルダーがあると、キャスティング時にロッド同士が干渉するのが図を見て分かると思います。
では左側にナブラが発生したら?
もはやキャスティングは困難になります。
次にCのタックルボックスだとどうでしょうか?
一見ではゴムボートの船首と船尾のデッドスペースを上手に利用しているように見えますが、近すぎるためキャッスティング時にロッドが干渉します。
それにクーラーボックスを使用する際に、ロッドの隙間を縫う必要があり、不意な大物では仕舞うのにも一苦労します。
仮にクーラーボックスの奥に配置したとします。
それはそれでタックルボックスの中身を利用するにしても、ロッドホルダーを使用するにしても、その都度クーラーボックス越しになるためストレスを感じます。
つまりどこに設置しても邪魔になるデメリットが大きく、私がタックルボックスのロッドホルダーを辞めた大きな理由がそこにあります。
結局のところ、邪魔と広さを両立できなければ、狭い船内でのストレスフリーは実現できません。
最後にAの自作ロッドホルダーはどうでしょうか?
左右どこにナブラが発生してもロッド同士の干渉はなくキャスティングが可能です。
また座る位置の真横にロッドがあるため、ロッドの変更にしても仕掛けの変更に一時的に使用するにしても、ストレスなくスムーズに使用が可能です。
そしてこれが一番大切な事なのですが、座ったまま全ての物に手が届くのはストレスを大きく軽減します。
ただデメリットも存在します。
一番は耐久性の有無です。
使用しているのが木材のため、どうしても腐食は避けられません。
特に海水を少なからず浴びるため、使用後はしっかりと洗い流し、日陰でよく乾燥させる手間があります。
それでも気になるようでしたら、防水塗料を塗るなり、防水加工が施された木材を入手する必要があります。
ただウッドデッキのように、常に雨や直射日光を浴びる訳でもないので、過剰に心配する必要はないと個人的には思います。
自作ロッドホルダーの材料と作り方
長々と説明をさせていただきましたが、最後に作り方の紹介です。
大まかな作りはドーリーの有無に関係しませんが、今回はドーリーを使用している体で話を進めたいと思います。
何はともあれ、まずはトランサム(船外機側の板)の厚さの寸法を測ります。


私が使用しているゴムボートは、アキレスさんとネオネットマリンさんのコラボ商品、LF-295WBとなります。
こちらのトランサムの厚さは2.5㎝なので、それに見合った角材をホームセンターで購入します。
ただギリギリより、多少のゆとりは必要なので3㎝とします。
角材にはいろいろな規格サイズがありますが、私がおススメするのは細長い四角の木材です。
重要な骨組みの部分になりますので、ある程度の厚みがないと釘やビスを入れる際に割れてしまうので、できれば厚みのある四角いのを選択してください。


上記の商品をホームセンターで、ロッドホルダーは通販で購入しました。
市販のロッドホルダーに付属されているビスが長かったので、必要に応じて木材に適したビスを購入しました。
そしてたまたま目に留まった糸カスガイなる商品。
こちらは強度を上げるために購入しましたが、果たして恩恵があるかは不明です……。
まぁ、あるに越したことはないので、こちらの判断はお任せします。
ロッドホルダーを設置する木材 規格サイズ1820×12×45mm
トランサムの骨組み木材 規格サイズ910×24×30mm
私が購入した木材の規格サイズです。
こちらをカットするのですが、まずはロッドホルダーを設置する木材を六等分します。
計算が得意な方であれば、海側を短めにして、船内側を長くしてみるのも一つの手ですが、そこは各々の好みに合わせてみて下さい。
私は計算が面倒だったので六等分しましたが、実際に使用してみて全く気になりませんでした。
なので、ここでは六等分の方法を紹介します。


規格サイズ1820×12×45mmの木材を約30㎝(赤色)×6
規格サイズ910×24×30mmの木材を4.5㎝(青色)×3
ここまでくれば作業は終わったのと同じです。
私が絶対に信頼している木工用ボンドを薄く塗って、トンカチでトントントン。
ちなみにビスではなく丸釘を選んだ理由は簡単です。
電動ドライバーを持っていない!それだけです。
だからこそ糸カスガイが活躍していると私は信じています!
その糸カスガイを上部に埋め込み、ロッドホルダーをビスで固定すれば完成です。






釘を2本打ち込むと木材が割れる原因になります。
両サイドに1本だけにしましょう。
私が購入したロッドホルダーは4本入りだったので、1つはフラッグホルダーとして活用してみました。






船内側にロッドで海側にフラッグになります。
フラッグは使用していないロッドに100均で購入したマットを巻き付けた作りです。
処分するぐらいなら有効活用するのも一つの手です。
このような作りにする場合は、奥と手前のロッドホルダーを非対称にしましょう。
対称にするとフラッグとロッドが干渉し、ロッドの穂先にフラッグが絡む原因になります。
私は結束バンドで一応は固定していますが、ただの保険のため無くても問題はありません。
私に技術があればボルトでガッチリ固定しますが、それは無理なのでこのような固定方法を採用しました。


アレンジとしてロッドだけではなく、ランディングネットも設置が可能です。
まとめ
最後に、釣りのスタイルや艤装によってロッドホルダーの位置は大きく変わってきます。
例えばジギングやバーチカルのタイラバしかしない!その時はBMOさんの正規品を強くおススメします。
ですが、キャスティングで青物やアオリイカを狙う場合は、自作ロッドホルダーは強みになると思います。
そして現在紹介した自作ロッドホルダーはドーリーがある設計です。
仮にドーリーを普段から使用しない方は、ロッドホルダーを設置する木材を大きくし、三連ホルダーにアレンジも可能です。




寸法としては横が20㎝以内、縦が27㎝以内となります。


大まかな設計図はこのようになります。
図のように海側のロッドホルダーを斜めにしないと、若干ではありますがハンドルが干渉するので注意が必要です。
そのため仮止めをして問題がないかチェックするようにお願いします。
また船外機のハンドル付近には設置は不可です。
これもハンドルとロッドが干渉し、ハンドルを切ることができなくなるためです。
そのため、4本を設置する場合は、私のように1本は海側に設置してください。
またルアーホルダーは必ず活用しましょう。
ガイドにフックを固定していると、走行中に起こる縦揺れによりフックが外れ、最悪の場合は頭部にフックが刺さり大変危険です。
市販でも500円前後と安価ですし、アイデア次第では100均の商品も活用が可能ですので準備をしましょう。





以上がロッドホルダーとフラッグホルダーの自作紹介でした
皆様の悩みに少しでも解決できたのであれば幸いです



良きボートライフを!